時速[km]

展示会期2012年03月27日[火]〜03月31日[土]
開廊時間12:00-19:00(最終日のみ17:00まで、日曜祝日休廊)
展示作家 鴻野雄平振屋瑛成志賀秀勝永田悟郎金澤まい子
備考 オープニングパーティ:18:00-19:00

人は一つの「区切り」を迎えると、熱心に取り組んでいた事でも、その心の持ちようや、勢いをなくし、失速させてしまう事がある。ある物事に本気になって取り組み、趣味という言葉で表現するにはあまりにも軽い、と思っていたような事でも、一度時間が空いてしまうと「~をしたい」から「~をしなければならない」と思い始める。それは願望から義務に変わる瞬間である。
願望から義務へと変わった時、人はその物事に対しての成長が、著しく低下してしまう。場合によっては停滞してしまう、と私は考える。
我々はそれが一番恐い、と考えている。

学校を卒業し、それが「区切り」なのであれば、そこで一旦終わりでなく、すぐ次に繋げることができる、価値ある「区切り」としたい。
そう思い、卒業後あえて日を置かずにグループ展を企画した。今後、学校に居た時と同じくらい、絵画と向き合いたい。今後の自分達の作家としての活動に、更なる加速を加えたい、と思ったからである。

今回の作品展示は、我々の作品を外部に問う場であるとともに、今後も作家として活動を続ける、という決意の表明でもある。

文責 振屋瑛成

 

時速[km]展によせて

2011年度に絵画表現科を卒業(2012/3月)する阿佐ヶ谷美術専門学校(アサビ)の3年生が二人と同じく、絵 画表現科出身で研究科を修了する三人のグループ展である。彼等、五人は作品の見え(一般的に言う抽象とか具象とか)の傾向でグループ展を行う訳でなく、現 在の考え方の志向性で一緒にグループ展を企画したと言えるだろう。

それは、現在のアートシーンがアニメやマンガを基底にしたイメージに寄りかかって制作されているが、絵画表現科の考え方として、「絵画が絵画であることを 認識しつつ絵画する」とある。絵画が成り立つための構造や空間、色彩、時間とともに、社会に生活する一員としての人間がなぜ絵画を描くのかというような 「絵画・人間・社会」に対する姿勢を各自が決めておかなくてはならない。

写真の世界ではデジタルがコミニュケーションの主流になり、フィルムが消滅しようとしている。このように刻々と私達の使用するメディアは変化するが、絵画 というメディアは既に終わったと何度も言われてきた。それは、絵画が見えるものを描くだけなら、脳に浮かんだイメージを貼付けるだけなら、絵画メディアの 終焉といえるだろう。絵画が成り立つことを考える絵画はメディアとしての絵画の終焉とは言えない。

芸術のなかでも、制作するのが難しいといわれる絵画に取り組む持続力を付けるためにも、五人には制作を続けてもらいたいと願うのみである。

続けるというより、このような事が「生きてゆく」上で価値あることだと心から思えなければ、続けていくことは不可能であろう。

皆様にはご高覧いただき忌憚のないご意見をお願いいたします。

阿佐ヶ谷美術専門学校 絵画表現科科長 中村功